
| 9月11日(水) |
早朝のうちに、私はフォーラム出席者の皆さんと別れ、車で2時間ほどかけて首都、コペンハーゲンへ移動しました。最初の視察先は‘メディコンバレー(Medicon
Valley)’です。同地はデンマークのコペンハーゲンとスウェーデンの南部・Skaneにまたがる医療・バイオテクノロジーの一大集積地であり、両国をつなぐOresund橋の完成を機に発展をみました。そこには12大学、7大学病院の他に500を越える企業(薬品、医療、臨床、R&D、ベンチャーなど)が集まり、2005年までに欧州で最も魅力ある医療・バイオ地帯になるという野心的目標を設定しています。私はまず、コペンハーゲン市内にあるMedicon
Valley Academy(MVA)を訪問し概要説明を受けるとともに、政府に対する提言や今後の課題などを伺いました。
まばゆいばかりに水面煌く内海を越えて、美しいOresund橋を渡りきったところに、スウェーデンの第三の都市、マルモ市があります。昼食懇談会を兼ねて、その地に住まわれる日本名誉総領事のDr.
Nils Stormbyご夫妻を表敬訪問しました。昨年ご結婚されたばかりの奥様は日本人ピアニストです。食後、名門Lund大学に併設するバイオメディカル・センター(BMC)に向かい、Per
Belfrage教授よりセンター内を案内していただくとともに、BMCとMVAの関係その他につき講義をいただきました。
陽が傾き始めた頃に空港に駆け込み、空路、ストックホルムに向かいました。到着後、軽い疲労感を覚えながら、今回のスウェーデンでのさまざまな視察をアレンジしてくださった(株)プロシード・代表取締役の西野氏と共に、感想会を兼ねて夕食をご一緒しました。 |

メディコンバレー・アカデミーにて |

日本名誉総領事、
Dr.Nils Stormby ご夫妻(左端)を囲んで |

Lund大学内 バイオメディカル・センターを視察 |

折りしもスウェーデンは国政選挙中! |
|
 |
| 9月12日(木) |
今朝はまず、サムハル(Samhall)という会社を訪問しました。同社は雇用を求める障害者に対して職場を提供することを目的とし、従業員27000人のうち、9割以上が障害者で構成された非常にユニークな会社です。初めに会社の概要説明を受けた後、サムハルが経営するカフェテリアを見学しました。監督者一人が健常者である以外、主に知的障害をもつ方々が働く職場はスウェーデン最大のカフェテリアです。ランチ直前の仕込みに忙殺されるキッチンに入らせていただきましたが、機能的に設計された美しいキッチンで、障害者の皆さんが熱心に、お互い協力し合い、黙々と働いている姿に接し、私は深い感動を覚えました。訪れるお客さんはおそらく、言われなければ、このカフェが障害者の方によって運営されているとは思わないでしょう。人気の秘密はもちろん、そのお料理の質のよさにあり、障害者のお店だから、とあえて説明する必要はないのです。
心に清々しさを受け止めて、次なる目的地はエクパット・スウェーデン事務所です。私が初当選以来取り組み、3年前にようやく立法化が叶った「児童買春・児童ポルノ処罰法」は今年11月、見直しの時期を迎えます。そのための資料収集と意見交換のために、この問題に関し国際的活動を展開する中心人物、Helena
Karlenさんを事務所に訪ねました。日本で法改正の時期を迎えることを告げると、Helenaさんは矢継ぎ早に日本の現行法が抱える問題点に絡め、スウェーデンの経験などを話してくれました。とりわけ、インターネット上の児童ポルノや単純所持に係る問題につき、精力的に意見交換させていただきました。途中、場所を変えて近くの市場に赴き、この時期だけのスウェーデン名物・ザリガニ(Clay
Fish)を楽しみながら、子どもの人権について大いに語り合いました。
押せ押せの日程ゆえタクシーに飛び乗り、「Save the Children Sweden」事務所に飛び込みました。短時間のアポを入れさせていただいた相手は同事務所のトップで、児童心理学者でもあるRadda
Barnen女史です。「児童買春・ポルノ処罰法」の運用において、被害児童のケアが必ずしもうまくいっていない日本の実情にふれ、同事務所の長年の取り組みを教えていただくとともに、子どもたちのカウンセリングに使用する部屋や道具(おもちゃなど)を実際に拝見し、担当の専門医からお話も伺いました。専門家の育成に関してありとあらゆる応援をしてくださる、という心強いエールをいただき、最後の訪問先に向かう為、空港に走りました。
ストックホルムより北上し、スウェーデンのちょうど中間に位置する町、Harnosandに同地域の知事・Gerhard
Larsson氏を訪ねました。知事が29歳の時、日本でいう厚生労働省の事務次官の職にあり、障害者雇用についてのプランを取りまとめ、サムハル社の原型を作られたのです。国内外の障害者施策に長らく精通してこられた知事の話は大変示唆に富み、瀟洒な知事公邸で、奥様とご一緒に夕食をいただきながら、硬軟取り合わせた話題に興じました。 |

サムハル社にて
Leif Alm氏に説明を受ける |

カフェテリア内キッチンで働く
チャレンジドの皆さん |

エクパット・スウェーデンで 意見交換 |

セーブ・ザ・チルドレン・スウェーデンで
ケアのあり方を学ぶ |

Gerhard Larsson知事夫妻と共に |
|
 |
| 9月13日(金) |
| 朝から飛行機を3機乗り継ぎ、14日の朝、無事に成田に到着。情けないことに体の節々に少し痛みを覚えながらも、心地よい疲労を引きずって、岐阜へ戻りました。 |
|
 |
|