コラム

年頭にあたって

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2009年を振り返り、2010年の抱負を語る

2010.01.01年頭にあたって

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。旧年中は大変お世話になり誠にありがとうございました。昨年は9月16日まで麻生政権において国務大臣を務めさせて頂きました。一昨年8月に福田政権で就任以来、411日の在任期間でありました。その間、皆様のお支えにより職務を無事に終えることが出来ましたことに改めて深く御礼申し上げます。大臣退任後は、衆議院において消費者問題に関する特別委員会筆頭理事、国土交通委員会委員、自民党において政権構想会議幹事、組織運動本部本部長代理、広報本部本部長代理、党紀委員会委員を務め、現在に至っております。

国務大臣として、科学技術政策、食品安全、消費者行政、宇宙開発を含む21の分野を担当し、かなり忙しい毎日でしたが、多くの方々との協力の中、それぞれの分野で内容の濃い充実した成果を残せたと思っております。これらの分野のうち、主な取組みについて述べさせて頂きます。

まず初めに、消費者行政の分野では、私が大臣を拝命した当初から最重要政策課題として取り組んできた消費者庁が昨年9月1日に創設されました。一昨年の10月、当時の福田総理が就任後の所信表明演説におきまして「消費者や生活者の視点に立った行政に発想を転換し、消費者保護のための行政機能の強化に取り組む」と表明されてから約2年、消費者のパートナーとして、消費者を第一に考えて行動する新しい組織が生まれたのです。

これまでの我が国の行政の仕組みは、長く生産者第一の発想の下で行われ、消費者保護はその補完的な範囲で行われてきました。しかしながら、成熟化・複雑化した今日の社会においては、縦割り行政では対処が難しい事案が発生しているほか、いわゆる事故米問題、食品安全偽装等、国民生活の安全安心を脅かす問題が数多く生じており消費者庁を一刻も早く創設するべく全力を尽くしました。

消費者庁は、消費者を主役とする政府の舵取り役として、消費生活センターや関係行政機関等からの情報を一元的に集約・分析、公表し、注意を促す必要がある場合は消費者への注意喚起を行い、関係する各省庁に対しては必要な措置をとることを要求するとともに、法律の規定に基づく措置がないいわゆる「すき間事案」は自ら必要な対応を行います。

消費者庁設置の関連3法案の国会審議は、衆・参合わせて約88時間にも達しました。この間、与野党によって法案の修正協議が続けられ、消費者庁と同時に設置される消費者委員会の体制、権限の強化をはじめとする修正がなされた上で、関連3法案は5月29日の参議院本会議において全会一致で可決・成立しました。

また、衆議院で23項目、参議院は34項目もの附帯決議が付され、法律の施行等に際しての立法府の意思が表明されています。たくさんの附帯決議は、消費者庁への大きな期待の表れであり、これをしっかり受け止め、そして取り組むことが今後の大きな課題です。

消費者庁は職員200名あまりの小さな組織です。国民の期待に十分に応えられるよう大きく育てていかなければなりません。法律の附則にも規定されていますが、今後3年以内に消費者庁及び消費者委員会の組織その他の消費者行政に係る体制の更なる整備を図る観点から検討が加えられることとなります。

検討課題の中でも特に、地方の消費者行政の体制強化は喫緊の課題です。このため、20年度、21年度の補正予算におきまして、都道府県に総額260億円の地方消費者行政活性化基金を造成し、消費生活センターの設置・拡充、相談員のレベルアップ等地方の取組を支援するとともに、地方公共団体の自主財源を拡充するなど、その道筋を付けたところです。

消費者庁の創設に多くのご理解とご支援を頂きましたことに、厚く感謝を申し上げます。私はこれからも消費者問題に関する特別委員会の筆頭理事として、消費者の利益の擁護と増進の取組を進めてまいります。

21の分野のうち8分野は高齢社会対策、障害者施策、交通安全対策、犯罪被害者等施策、自殺対策など、国民誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合う「共生社会」の実現に向けた施策です。ここではその中から自殺対策について御報告します。

我が国では自殺により亡くなられる方が12年連続して年間3万人を超えており、極めて憂慮すべき状況にあります。自殺は、精神疾患に対する適切な治療とともに、心理的な悩みを引き起こす様々な要因に対して社会が適切に介入することで、その多くが防ぐことのできる問題です。そこで平成21年度の補正予算におきまして、我が国で初めての自殺対策のための「地域自殺対策緊急強化基金」を造成しました(予算額100億円)。これは、厳しい経済情勢を踏まえ、追い込まれた人に対するセーフティネットとして、都道府県での相談体制整備や人材養成などを各都道府県が実情に応じて選択し実施することとしたものです。新聞やテレビなどで自殺のニュースが報じられるたびに大変胸を痛めており、この基金が有効に活用され、一人でも多くの方の命を救えればと心から願っています。

続いて、科学技術の分野では、21年度1次補正において研究開発支援基金として「最先端研究開発支援プログラム」を創設しました。このプログラムは、過去最大規模の2700億円、そして、研究者がもてる力を遺憾なく発揮できる今までにない全く新しい仕組みをもつというものであり、私が科学技術政策担当大臣に就任して以来感じていた「科学技術は我が国の発展を支えてきた日本の底力であるにも関わらず、国民の皆さんの関心は大きくない。そのような方々に、日本の科学技術の凄さを実感してもらいたい、そして、元気を出してもらいたい」という想いから生まれたものです。

7月から公募を開始し、500件を超える応募の中から、集中的な審査を行った上で、9月4日の総合科学技術会議において、中心研究者及び研究課題30課題が決定されました。いずれも我が国を代表する、そして明るい日本の未来を予想させる素晴らしい研究者・課題だと思っております。

また、宇宙開発の分野では、一昨年制定された宇宙基本法に基づき、6月に初めて我が国の国家戦略の大きな柱となる「宇宙基本計画」を策定しました。実際、宇宙開発利用の果たす役割が国際的にも益々拡大しているにも関わらず、我が国には宇宙政策全体の総合的な戦略がありませんでした。今回の計画は、このような状況を打破するものと期待されるものです。計画策定にあたり、私がこだわったことは、国民の皆さんが宇宙をもっと身近に感じでもらえる計画(国民目線の計画)にすることです。そのため、研究開発重視から利用重視へと大きく舵を切るとともに、これまではタブー視されてきた独自の有人飛行技術開発にまで、踏み込んだ議論を行いました。

なお、この宇宙基本計画元年とも呼べる2009年は、1月のH-ⅡAロケット15号機による温室効果ガス観測衛星「いぶき」の打ち上げに始まり、3月~7月にかけて日本人として初となる若田宇宙飛行士による宇宙ステーションへの長期滞在、9月にはH-ⅡAロケットを大幅に強化したH-ⅡBロケットによる我が国初の宇宙ステーションに物資を輸送する補給機(HTV)の打ち上げ及びドッキング成功等、そう呼ぶに相応しい、歴史にその名を刻む出来事が目白押しの年となりました。

残念なことに、9月の政権交代により、これらの施策が今後どのようになっていくのかが不透明になっております。特に、先に述べた最先端研究開発支援プログラムについては、政権交代後の一次補正の見直しの結果、その予算額が1200億円も削減されることとなってしまいました。しかしながら、これらの施策は、本来、政権に左右されるものではなく、将来の日本を支える先行的な投資として、我々の子供たち、更に孫たちの世代のためにも非常に重要な取組と確信しており、今後もしっかりとサポートしていきたいと思っております。

昨年は、大臣として、様々な場所を訪ねました。種子島宇宙センターからのH-2ロケット15号機の打ち上げ立ち会いをはじめ、2月は神戸で日本の誇る3つの世界一である、建設中の次世代コンピューター棟、理化学研究所発生・再生化学総合センター、地球深部探査船「ちきゅう」の視察、3月は大阪府にて開催された展示会で、自殺された方々の遺言や手記等を視察し、ご遺族の方々の意見をうかがいました。続いて4月の青森六カ所村の再処理工場見学、6月には京都大学山中教授のiPS研究室への訪問、7月の茨城県のJ-PARCの視察など、全ての政策において、机上で話を聞くことより、現場で活動しておられる方々の声をきちんと受け止めていくことが一番大切であると思い、私は時間の許す限り訪問してまいりました。

海外に出かける機会も何度か得ること出来ました。3月の韓国、4月の中国、5月にはGWを利用してスイスにある世界最大の加速器CERN(セルン:映画「天使と悪魔」の舞台となった場所です)を訪問すると共に、IT及び消費者行政の分野では世界をリードしているスウェーデンも訪ねてきました。更に、9月には、大臣最後の大仕事として、ウィーンで開催された第53回国際原子力機関(IAEA)総会に出席し、政府代表演説を行いました。この総会は、我が国の天野之弥氏が、日本初というだけではなく、アジア初としてIAEA事務局長となることに正式な承認がなされるという非常に重要かつ歴史的な会議であり、その中で私は日本政府代表として、他国に先駆けトップで演説を行うことができました。いずれの出張も、短期間にぎっしりとスケジュールの入った日程でしたが、海外の様子を直に見て、自ら感じると共に、これらの国の要人と直接議論をすることが出来、非常に有意義なものとなりました。

今年も引き続き大臣時代に蒔いた種が少しでも大きく育つよう、私も一議員としてしっかりとバックアップしていき、より良い、そして力強い、日本を作るための政策に少しでも活かしていけるよう頑張りたいと思います。

最後に、地元岐阜においての活動としては、2月から7月にかけて全ての校区(支部)において国政報告会を開催させて頂きました。63会場にて1万人を超える方々に、私の政策を聞いて頂きました。本当にありがとうございました。また、多数の式典、祝賀会、総会、地域の行事等にお招きいただき時間の許す限り参加させて頂きました。

第45回衆議院総選挙におきましては、小選挙区において皆様より多大なご支援を頂きながら議席を守ることが相成りませんでした。しかしながら比例代表で6回目の当選させて頂き、引き続き国政に携わることが出来ましたことに心より感謝申し上げます。

昨年は目まぐるしい、しかしながら色々な意味で、とても充実した1年でした。今年は、大臣就任で一時中断しておりました情報通信系及び少子化対策系の勉強会を再開し、議員立法として国会に提出できるよう更に勉強を重ねていきたいと思っております。また、野党の議員として全く異なる立場になり、時間も多少は余裕が出来ると思いますので、今まで出来なかった活動を思う存分に実行してまいりたいと思っております。引き続きのご支援、ご指導を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

皆様にとりまして本年が素晴らしい年になりますことを心より願いまして新年のご挨拶とします。

平成22年1月1日

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